眠れないのは運動不足のせい?運動と睡眠の関係について

「疲れているはずなのに、ベッドに入ってもなかなか寝付くことができない…」
「眠りが浅くて夜中に何度も目覚めてしまう…」

眠りの悩みは、私たち現代人にとって見逃せない大切な問題となっています。

SNSなどからの情報の波にさらされ、忙しい日々を過ごす現代生活では、私たちの睡眠環境は大きく左右されています。さらに、スマートフォンが普及したことで生活スタイルが一変し、これが睡眠の質にも影響を及ぼしています。

しかし、心地よく深い眠りは、心身の健康や毎日のパフォーマンスを高める上で非常に重要な要素です。特に、深い睡眠は記憶力や翌日のストレス軽減にも影響するので、睡眠の質にはきちんと配慮したいですよね。

今回は、ぐっすり眠るためのヒントについて解説していきます。

眠れないのはなぜ?

眠れない夜が続くと、日中のパフォーマンスはもちろん、体や心の健康にも影響を与えてしまいます。
なぜ眠りが浅くなるのか、その理由は一つではありません。日常の習慣、精神的な状態、身体の健康状態といった、様々な要素が絡み合っています。

ここでは、その中からいくつかの要素をピックアップしていきます。

寝室の環境による不眠

眠れない原因は環境にある場合があります。寝室の照明が明るすぎたり、寝具や枕が体に合ってない、汚れていたり不快であるといった事が原因になる場合もあります。

また、室温も快眠のためには重要な要素で、特に寝るときの室温は15〜20度くらいが理想的とされています。熟睡できていないと感じる場合、まずは寝室の環境をチェックしてみましょう。

生活習慣による不眠

お酒を飲み過ぎたり(お酒による睡眠は深い睡眠(レム睡眠)を阻害し、体内時計も狂わせます)、眠る前にカフェインを摂ったり、遅い時間に食事をしたりすると、睡眠に影響を及ぼすことがあります。

また、就寝前のスマートフォンにも注意が必要です。スマートフォンから発せられるブルーライトは、私たちの睡眠覚醒リズムを調節するホルモンであるメラトニンの分泌を抑制してしまいます。

ストレスなどの心理的な問題による不眠

慢性的なストレスや、悩み事、怒り、不安などの心の問題は睡眠を妨げることがあります。これらが原因で、眠りにつくのに時間がかかったり、中途覚醒を繰り返したりすることもあります。

ストレスが原因となる不眠の場合は、精神を安定させる漢方薬を試してみるのも一つの解決策です。

健康問題による不眠

一部の病気や薬物は睡眠に影響を及ぼすことがあります。

例えば、アレルギーや喘息、心臓病、逆流性食道炎などの病気や、一部の抗鬱薬や高血圧薬などの薬物です。これらに心当たりのある方は医師に相談することをおすすめします。

加齢による不眠

加齢とともに、睡眠リズムが変化したり、一晩中ぐっすり眠れなくなるといった事が起こりますが、それ自体は自然な現象なので過度に心配する必要はありません。

特に、更年期のホルモンバランスの変化は女性の睡眠に影響を与えることがあります。 そういった状況を避けるのは難しいですが、様々な方法で緩和することもできます。

もし悩みが深いのであれば、一度ネットなどで情報収集してみても良いと思います。

睡眠障害

睡眠障害とは、睡眠に問題をもたらす病的な状態を指します。

夜中に何度も呼吸が止まる「睡眠時無呼吸症候群」や、足がじっとしていられない「レストレスレッグス症候群(足がむずむずしてしまう症状)」、そしてなんとなく眠れない状態が長く続く「不眠症」などがあります。

これらの病状は専門的な診断と治療が必要なため、心当たりがあれば医師に相談しましょう。

疲れているのに眠れない…そんな時は?

「疲れているのに眠れない」と感じる時は、深呼吸をしたりリラクゼーション音楽を聞いたり、部屋を暗くしてリラックスできる環境を整えましょう。寝具を変えたり、新しいパジャマに着替えるなど気分転換も効果的です。

健康的な睡眠には最低でも4時間が必要とされ、これは少なくとも一度は深い眠りに入る時間です。ですから、「4時間寝られれば、とりあえず大丈夫」、と自分を追い詰めずにリラックスすることを心掛けてくださいね。

疲れているのに眠れない原因は、リラックスするための「副交感神経」と活動するための「交感神経」のバランスが崩れていて起こっている場合があります。このバランスを整えて良質な睡眠を得るための方法を以下に紹介します。

  • 深呼吸を試す
    一定のリズムで深く呼吸をすることで副交感神経が優位になり、リラックス状態になりやすくなります。
  •  
  • 瞑想を導入する:
    瞑想は心と体のリラクゼーションを促進し、副交感神経を活性化します。

  • 暖かいお風呂にゆっくりつかる
    体を温めることで交感神経の働きを抑え、副交感神経が活性化しやすくなります。
  •  
  • カフェインの摂取を控えめにする
    カフェインは交感神経を刺激し、覚醒状態になってしまうため、寝る前の数時間は摂取を避けましょう。
  •  
  • 適度な運動を習慣づける
    ほどよい運動は体のストレスを和らげ、副交感神経を活性化します。ただし、寝る直前の激しい運動は交感神経を刺激し、逆に眠りにくくなる可能性があるので注意が必要です。
  •  
  • ブルーライトの影響を減らす
    パソコンやスマートフォンのブルーライトは脳を覚醒状態に保つため、寝る前の閲覧は控え、読書などリラックスできる活動を選びましょう。

これらの方法を試すことで、眠りの習慣を整えてみてください。
しかし、もし長期間にわたって睡眠障害が続く場合は、医療専門家に相談を考えてることも必要です。

適度な運動は睡眠の質を高めてくれる

適度な運動は、睡眠の質を改善するのに最適です。特に心拍数を上げるような全身運動(例えば、ウォーキング、ヨガ、水泳など)は適度なエネルギー消費により、効果も感じやすいです。

運動によりエネルギーが消費されると、体は自然と休息を求め、眠りにつきやすくなります。

また、運動することで体がエンドルフィンという「幸せホルモン」を分泌します。エンドルフィンは自然な鎮痛剤として働くので、心地良いリラクゼーション状態を招き、ストレスを軽減します。

さらに、運動には交感神経と副交感神経のバランスを整える働きもあるので、眠りを誘うための方法としては、最も手軽で費用もかからない方法の一つです。

睡眠の質を上げる運動として最適な時間やタイミングは?

運動のタイミングは人それぞれですが、一般的には早朝や午後に行う運動が睡眠に良い影響を与えると言われています。運動によって体温が上がり、その後冷えることで睡眠を誘います。

しかし、寝る直前に運動をすると、逆に体が覚醒状態になってしまう可能性があるため、就寝前3時間以内の運動は避けるようにしましょう。

睡眠の質を高める運動の種類

ヨガや軽いストレッチ、ウォーキング、スイミングなどのリラックスできる運動が睡眠の質を高めるのに効果的です。

これらの運動はストレスを軽減し、心と体を穏やかな状態にしてくれます。

睡眠の質を上げるにはどのくらいの運動が必要?

週に150分、つまり日々最低でも30分の中強度(軽いジョギング程度)の運動を続けることは、睡眠の質向上に役立つと言われています。

適度な運動で「眠りの質」を高めよう

良質な睡眠は、日々のパフォーマンスを上げるだけでなく、健康を維持する上で欠かせません。しかし、生活のストレスが溜まってくると、眠りの質が下がり、深い眠りにつきづらくなったり、途中で目が覚めてしまうといったことが起こります。

そんなとき、適度な運動が役立ちます。適度な運動はストレスを和らげ、リラックス状態を作り出すことができます。1日に最低でも30分、1週間で150分の適度な運動を目指すことが、睡眠の質を高める上で推奨されています。

運動を定期的に行うことは難しく感じるかもしれませんが、ジムやフィットネスクラブで「運動習慣」を身につけることから始めてみてはいかがでしょうか?

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