筋トレをされる方にはおなじみの栄養素「タンパク質」。
タンパク質というと運動や筋トレをするために必要な栄養素といったイメージがありますが、実は私たちの身体にとってタンパク質はとても重要な栄養素です。
筋肉はもちろん、皮膚から髪の毛、内臓や眼球まで、人の身体のありとあらゆる部分はタンパク質から作られています。
人間の身体の細胞は爪や髪と同じく毎日体内で新しいものに置き換わり、それと同時に排泄もされています。
その際に重要な役割を持つのがタンパク質です。
タンパク質がなければ、わたしたちは身体機能を維持する事ができません。
普通の生活をする上でもタンパク質は最も重要な栄養素のひとつですが、筋トレやダイエットで筋肉をつけたい場合は、さらに多くのタンパク質が必要になります。
タンパク質の役割
タンパク質は身体を構成する要素の中でも特に重要な成分です。
タンパク質は体中の損傷した細胞の修復に使われるほか、皮膚や内臓などの新たに作られる細胞にも使われます。また、トレーニングによって鍛えられる筋肉の生成にも使われています。
人体のタンパク質は20種類のアミノ酸で構成されていますが、そのうちの9種類(必須アミノ酸)は体内で合成する事ができず、身体に貯蓄する事もできません。(残りの11種類は体内で作られます)
必須アミノ酸とはイソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン(スレオニン)、トリプトファン、バリン、ヒスチジンで、これらの必須アミノ酸を摂取するには、毎日の食事から摂取するしかありません。
そのため、毎日の食事に「どれだけタンパク質が含まれているか」は健康的な生活を送る上で、とても重要になってきます。
また、タンパク質に含まれる必須アミノ酸のひとつに「トリプトファン」があるのですが、トリプトファンには不安や憂鬱といった「うつ傾向」を改善する効果があるので、タンパク質には身体的な効果だけでなくメンタルにも良い影響を与える事がわかっています。
お肉を食べると幸せな気持ちになるという人は多いですが、それもこの「トリプトファン」が影響しているといわれています。
そのほか、身体に侵入するウイルスなどの異物と積極的に結合して体内から除去する作用のある「抗体」もタンパク質が元となっています。
タンパク質を積極的に摂る事で
- ・筋肉をつくる
- ・肌、髪、爪などの美しさを保つ
- ・免疫力の向上
- ・不安や憂鬱の改善
- ・睡眠リズムの改善
といった健康面での様々なメリットが期待できます。
タンパク質の必要摂取量とタンパク質を多く含む食べ物
厚生労働省が定めている「日本人の食事摂取基準」(https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf)
によると、18歳から29歳の成人女性のたんぱく質目標量は57g〜115g(身体活動レベルにより異なる)とされていて、これはお肉でいえば1日500gまたは卵10個程度は必要な量になります。
さすがに卵を毎日10個も食べるわけにはいかないので、色々な食品からたんぱく質を摂取していく事になるのですが、幸いにもタンパク質は数多くの食品に含まれています。
代表的なものは肉類ですが、その他にも大豆や乳製品、野菜や穀類にも含まれています。
米国農務省FoodData Central(https://fdc.nal.usda.gov/fdc-app.html)より調査
タンパク質が特に多い食べ物
- ・卵(約1個で約6g)
- ・アーモンド(28gで約6g)
- ・鶏胸肉(86gで約26.7g)
- ・カッテージチーズ(226gあたり約28g)
- ・ギリシャヨーグルト(200gあたり約19.9g)
- ・牛乳(246mlあたり約8.32g)
そのほか、野菜類や穀類にもタンパク質は含まれています
- ・枝豆(100gあたり約12g)
- ・黒豆(100gあたり約33.9g)
- ・とうもろこし(100gあたり約3.6g)
- ・アボカド(70gあたり約1.5g)
- ・アスパラガス(100gあたり約2.6g)
- ・ブロッコリー(100gあたり約4.3g)
などなど、意外にも多くの食品にタンパク質は含まれています。
タンパク質は摂りすぎても問題ない?
色々とメリットの多いタンパク質ですが、摂りすぎてもデメリットはないのでしょうか?
必要とされるタンパク質の量は年齢や体重、毎日の運動量によっても異なりますが、必要以上に過剰に摂りすぎる事で起こるいくつかのデメリットもあります。
厚生労働省が発表している日本人の食事摂取基準(2020 年版)(https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586557.pdf)によると体重あたり2g以上(運動量の多い人は3.5g以上)のタンパク質を摂取し続けると健康上の問題を引き起こす可能性があるとのことなので注意が必要です。
体重あたりで2gというと、アスリートではない成人女性で1日100g程度といった量になります。
タンパク質の必要量は個人差があるので、あくまで目安にはなりますが、毎日欠かさず1kg以上のお肉を食べ続けるといった極端な食生活にならなければ大丈夫な量なので、必要以上に気にする必要はないと思います。
しかし、タンパク質をたくさん摂る環境で、以下のような症状が見られたら注意が必要かもしれません。
口臭
タンパク質が過剰で炭水化物の摂取が少なすぎる食生活を続けていると、身体がケトーシスとよばれる代謝状態になり口臭が発生する場合があります。
特にダイエット目的で極端な高タンパク・低炭水化物を実践している場合、この症状が起こりやすくなります。
残念ながら、この症状に歯磨きやデンタルリンスは効果がないそうです。
便秘
高タンパクな食事は食物繊維が少なくなるので、便秘の症状を感じる人がいます。
そういった症状を感じる人は、こまめな水分の補給や食物繊維を含んだ食品を摂取するなどして腸の働きが活発になるよう工夫しましょう。
疲労感
高タンパク質は腎臓、肝臓に負担がかかるので疲労感を引き起こす可能性があります。
炭水化物は脳の主要なエネルギー源にもなるため、炭水化物を極端に控えるのも避けた方が良さそうです。
なにごとも極端すぎると身体へのデメリットも大きくなってしまうため、様々な栄養素をバランス良く摂取しつつ、適度にタンパク質を意識した食生活を続けていくのが良さそうです。
ベジタリアンやビーガンでも十分なタンパク質は取れる?
タンパク質は必ずしもお肉から摂る必要はありません。豆や大豆、ナッツなどの食品からも十分なタンパク質が摂取できます。
タンパク質の多い野菜は穀類、ナッツ、大豆、マメ科植物、アボカドなどがありますが、その他の野菜にもタンパク質は含まれています。
100gの肉とミックスナッツ50gのタンパク質含有量が同じくらいなので、野菜のみで高タンパクな生活を送る事も意外と難しくはありません。
植物性タンパク質と動物性タンパク質の主な違いは、アミノ酸含有量が異なることです。
身体にとって最適なタンパク質が動物性タンパク質であることは間違いありませんが、植物性タンパク質には飽和脂肪やコレステロールといったものが含まれないので、健康面を重視するのであれば植物性タンパク質の方が良いという考えもあります。
ただし筋トレを目的にするのならば、筋トレに効果のある分岐鎖アミノ酸(BCAA)がより多く含まれている動物性タンパク質の方が効果を感じられそうです。
このあたりは個人差がある部分でもあるので、色々と試しながら自分にあったタンパク質の摂り方を探してみてください。
市販のプロテインでも大豆をベースにしたソイプロテインといった製品があります。
運動・トレーニングの後にタンパク質は必要
運動をすると筋肉が損傷するので、その回復のためにタンパク質の必要量が増加します。
筋肉が損傷から回復するには炭水化物、脂肪、タンパク質が必要になりますが、特にタンパク質が不足していると思ったように筋肉が増えない可能性があります。
よくタンパク質の摂取は「運動後30分以内にとるといい(45分という場合もあります)」といわれますが、最近の研究では「いつ食べるか」よりも「体内に十分なタンパク質が存在しているか」が重要で、トレーニング前後にあえてタンパク質を摂る必要はなく、毎日消費されるタンパク質の総量が重要である事が分かっています。
タンパク質摂取のタイミングは特に重要ではないので、1食あたり約30gを目標に1日の中で均等なタンパク質摂取を心がける事が重要です。
運動前の3~4時間何も食べていない状態や、タンパク質のある食事がなかなか取れない場合は、プロテインシェイクを飲むのが手軽でオススメの方法です。
プロテインシェイクはタンパク質がより体内で吸収されやすいようにあらかじめ分解されているほか、ビタミンといった他に必要な栄養素も含まれているので、運動のための栄養素を手軽に摂取するには最適です。
フィットネスクラブの「メガロス」では、1日に必要な50gのタンパク質を一度で手軽に取れるプロテイン「KARAFULL」を販売しています。
成人女性が1日に必要とするタンパク質がしっかり摂取できるほか、ビタミンや鉄分、ビフィズス菌など美容を助ける成分もたくさん含まれています。
美容、健康、カラダ作りに必要な成分を一度にとることができるので、運動をする方はもちろん、美容目的でプロテインを摂りたい方にもオススメできるプロテインです。
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