ここ最近「筋膜リリース」という言葉をよく耳にしませんか?
筋膜リリースとは、文字通り「筋膜」を「リリース(解放)」するという意味で、普段の姿勢が悪かったり、長時間同じ姿勢を続けることで固まってしまった「筋膜」を「はがす(解放する)」ことを意味しています。
一般的なマッサージとは施術の仕組みが違うので、「何をしても体の疲れが取れない」「体が重く、すっきりしない」という方は「筋膜リリース」にトライしてみるのもひとつの方法かもしれませんね。
筋膜とは?
筋膜という言葉はあまり聞き慣れた言葉ではありませんが、筋膜とは筋肉を包み込む薄い膜のようなもので、ボディスーツのように全身ぴったりと張り巡らされています。
(鶏のもも肉を調理するときに、薄い膜のようなものが付いていませんか?それが筋膜です)
筋膜の役割
筋膜の役割は、体の中の組織を位置をバランス良く保ち、それらを保護することなのですが、姿勢が悪い状態が長く続いたり、ボディバランスに偏りがあると、徐々に筋膜の状態が悪くなります。
体に密着した水着を何日も着替えずに着続けることをイメージしてもらうとわかりやすいのですが、体が動くことによって次第に位置がずれ、よじれたりシワになったりと、だんだん当初の着心地を維持できなくなる感じです。
まさに筋膜もこれと同じなのですが、筋膜の場合は、さらに「癒着」という服が身体に貼りついてしまうような現象も起こるので、この「ずれ」と「癒着」をほぐすためのメンテナンスが必要です。(軽いものであれば自然に治ります)
そういった動きの悪くなった筋膜を解放し、正常な位置に戻してあげることを「筋膜リリース」といい、最近ではフォームローラーや機械式のマッサージガンなど、自分で手軽にできる器具なども販売されています(器具はあくまでリラクゼーション目的として、軽めに使用する程度をおすすめします)
筋膜の存在は以前から知られていましたが、医学的な研究については重要視されていませんでした。
しかし、近年では体の不調と筋膜の関係が徐々に明らかになってきたことから研究が進み、今では世界中で関心が集まる健康トピックのひとつとなっています。
「筋肉の結び目」といわれる「トリガーポイント」
筋膜リリースとセットで理解したいのが「トリガーポイント」です(同名の筋膜リリースグッズのメーカーの事ではなく)。
筋肉や筋膜が癒着して固まってくると、首や肩甲骨などの骨周辺に「トリガーポイント」と呼ばれる「しこり」が発生します。
肩こりの経験がある方なら、肩こりの時に首や肩甲骨などの骨周辺の「なんだか固い部分」に心当たりがあると思うのですが、最近ではその「しこり」はトリガーポイントと呼ばれます。
トリガーポイントとは?
トリガーポイントとは、筋膜のよじれにより、筋肉のコラーゲン繊維とエラスチン繊維が一部分に集まり固まってしまったものです
このトリガーポイントが肩こりなどの痛みを発する点(発痛点)にもなるので、慢性的な肩こりにお悩みの方で、マッサージを受けても薬を飲んでも肩こりが良くならないといった症状の場合は、このトリガーポイントが原因となっている場合があります。
筋膜リリースとは、主にこの「トリガーポイント」をほぐしていくことを目的としています。
筋膜リリースとマッサージの違い
筋膜リリースは最近注目されている新しいキーワードですが、私たちに馴染みのある「マッサージ」とはどう違うのでしょうか?
実は、筋膜リリースとマッサージはアプローチする部分が違うので、似ているようですが別物になります。
マッサージと筋膜リリースの違い
マッサージは全身の筋肉を揉んだり、なでたりと、筋肉を点で「ほぐす」ことを目的とするのですが、筋膜リリースは主に骨や筋肉に貼りついてしまった筋膜を「はがす」ことを目的とします。
筋膜は全身で連動しているので、例えば「首が痛い」といっても、その原因となるトリガーポイントが首周辺にあるとは限りません(背中の中程にある場合もあります)。
どちらも筋肉周辺にアプローチするので、結果としては似たような効果が得られるのですが、「揉む」「ほぐす」といった手技が中心となるマッサージに対して、筋膜リリースは手のひらでの圧迫や機械的な振動で皮膚全体をほぐしていくような施術が中心です。
筋膜リリースは、まさにボディスーツについたシワを伸ばしていくような形で、全身の広い範囲に圧をかけながら、筋膜の癒着を剥がして整えていきます。
マッサージは全身の血流も改善するので、全身疲労の改善や気持ちのいいリラックス効果も期待できますが、筋膜リリースは痛みの改善や、身体の柔軟性向上を主な目的としているので、気持ちよさという点では物足りない場合もあります。
ですので、どちらが良いとも悪いともいえず、疲れや肩こりなど、全身の不調や疲労を取り除きたいなら「マッサージ」、痛みの症状がより深刻で、原因からしっかり改善したい場合は「筋膜リリース」といった形で、お悩みに合わせて区別していくのが良いでしょう。
他にわかりにくいものにストレッチとの違いがありますが、ストレッチは主に筋繊維を「伸ばす」施術が中心なのに対し、筋膜リリースは伸ばすほかに「圧迫」することもあります。
実際にプロが施術する場合は、症状を見ながら色々な方法を組み合わせて行うことが多いので、施術を受ける側が特に気にする必要はないでしょう。
筋膜リリースの効果
筋膜リリースを行うことによる効果は以下のようなものがあります。
- ・肩こり
- ・腰痛
- ・姿勢改善
- ・バストアップ
- ・身体の固さの改善
- ・ストレス解消
筋膜リリースはコリによる痛みの改善だけでなく、身体の柔軟性向上やバストアップなどにも役立ちます。
普段身体が硬いなと感じる人は日常に取り入れて見るもいいかもしれませんね
筋膜リリースは自宅でもできる?
筋膜リリースの施術は、医療的な知識が元になっているので、素人がその仕組みを理解して行うにはハードルが高いですが、フォームローラーやリリースボールといった筋膜リリース用の器具が市販されているので、簡易的な方法であればセルフで行うことも可能です。
デスクワークなど長時間机に座って作業する人は、肩こりなどの症状がなくても、肩や背中周辺の筋肉が伸びきって癒着している場合があるので、定期的な自己メンテとして筋膜リリースを取り入れるのは有効だと思います。
ただし、すでに痛みがある場合や、不調の度合いが深刻な場合は自己判断せず、適切なクリニックやセラピストへ相談するようにしましょう。
また、やりすぎも逆効果なので、自分で行う場合はあくまでリラクゼーションといった程度に留めてください。
フィットネスで「筋膜リリース」!カラダのメンテとトレーニングを同時に行い、最高のボディバランスを手に入れましょう
フィットネスクラブの「メガロス」では、トレーニングをしながらカラダの歪みを根本から改善できる「筋膜整体 PHYSICAL MAINTE」というプログラムを行っております。
スポーツパフォーマンスや運動機能の専門研修を積んだエキスパートが、カラダの歪みや筋肉の状態を確認しながら理想的なカラダづくりをサポートしていくので、カラダのお悩みを改善しながら、理想の体型を目指していくことができる画期的なプログラムとなっています。
このプログラムでは毎回同じトレーナーがサポートを担当するので、指導内容が途中で変わったり、状態の変化を見逃すということがないというのもオススメポイントのひとつです。
適切なボディケア+トレーニングで、一生涯快適なカラダづくりを目指してみませんか?
↓詳しくはこちらから。(一部店舗限定のプログラムになります)